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勿忘草 -ワスレナグサ-

色々なことを思い返すためにちょっとずつ
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小太郎の左腕

作品名:小太郎の左腕
作者名:和田竜
装画:オノ・ナツメ
あらすじ
 一五五六年。戦国の大名がいまだ未成熟の時代。

 勢力図を拡大し続ける戸沢家、児玉家の両雄は、
 もはや開戦を避けられない状態にあった。

 その戸沢家の領内に小太郎は祖父と共にひっそりと
 住んでいた。そのおとなしい気性ゆえ、周りの者には
 少々頭の弱い子供と思われながら。

 そしてとうとう戸沢家と児玉家の戦が始まってしまう。

 戸沢家随一の武者である林半右衛門には"功名漁り"との異名を持ち
 他国にも名を知られていた。彼には当主の利高の甥である図書に
 思い人である鈴を奪われた過去があり、内心、心穏やかざるものを
 持ちつつも、戸沢家のために己が武芸を振るっていく。

 また、図書も次期当主である自分にややもするとたてつく半右衛門に
 苦い思いを抱きつつ、それはいつしか半右衛門への反発心となっていった。

 戦の戦法を務めた図書だったが、敵の策略にはまりあわや全滅の危機を
 迎えたところを、半右衛門の活躍により助け出されるも、半右衛門は
 重傷を負い、敵の領内を逃げ惑っていた。

 そこへ猟に来ていた小太郎とその祖父に出会い助けられる。
 助けてくれた礼をしたいと小太郎に申し出ると鉄砲試合に出たいと
 小太郎は言うが、祖父は関わるなと言い捨ててそっとしておいてほしいと言う。

 そんな中、当主利高の肝いりで鉄砲大会が行われる。

 そこへ約束通り現れた小太郎は、左構えの鉄砲を使いも当てることのできない
 距離をやすやすと当ててしまう。直参となれと声をかける利高に地鉄砲のまま
 がいいとその誘いを小太郎は断る。

 その帰り、小太郎の祖父は半右衛門に秘密を打ち明ける。
 自分と小太郎は、雑賀衆の生き残りであると。

 そして小太郎を戦に巻き込みたくないと言い残し、城を後にしていった。

 一旦は収まっていた児玉家の侵攻が激しくなり、とうとう籠城することに
 なるも、戦果ははかばかしくなく、落城も時間の問題だと思われた。

 その時、図書が小太郎の鉄砲の腕を持ってこの局面を打開せんと主張
 し始める。それは、半右衛門が一番回避したい事態だった。

感想 ※ネタバレあり
 実在の人物ではなく、架空の人物を持って描く戦国エンターテイメント作品。
 ある地方の領主の戦いを通じて、この戦国時代独特の戦いや考え方などが
 うまく描写されており、また、小太郎という天才の腕を持って、刀の戦いが
 銃という武器にあっけなく敗れ去っていく様は、滑稽さすら感じさせます。

 半右衛門の武士としての矜持と、敵方の武将である花房喜兵衛の心意気
 が、今の日本人にはない覚悟を感じさせます。

 戦国時代に詳しくなくても、楽しめる作品だと思います。
 装画も雰囲気にあっていてよいと思います。

5段階評価 ※あくまでも独断と偏見です。
 ★★★☆☆

 ★0:読む価値なし
 ★1:やる事が無い時の暇つぶし程度には。
 ★2:何かがおしい!or 好みの問題
 ★3:1回は読む価値あり
 ★4:おすすめ。忘れた頃にまた読みたい。
 ★5:買って損なし。読み続けたい!

小太郎の左腕小太郎の左腕
(2009/10/28)
和田 竜

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-1 Comments

藍色 says...""
これまでの2作に負けないくらい面白かったです。
読んでいるうちに不思議と物語に引き込まれていく、そんな印象が強く残ります。
トラックバックさせていただきました。
2012.10.26 23:37 | URL | #- [edit]

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